第二章 栄養素の機能
1. 蛋白質(プロテイン)
① 蛋白質とは
人の体重の16%を占める身体の構成成分
アルブミン
l アルブミンは一群のタンパク質に名づけられた総称で、卵白(albumen)を語源とし、卵白の構成タンパク質のうちの約65%を占める主成分タンパク質に対して命名され、さらにこれとよく似た生化学的性質を有するタンパク質の総称として採用されている
グロブリン
l アルブミンとともに動植物界に広く分布している単純タンパク質の総称です。各アミノ酸をほぼ一様に含み弱酸性を示します。動物性グロブリンは、血漿中の血清グロブリンやフィブリノ-ゲンで、免疫機構に関する抗体を含みます。
グルテリン=グルテンに化合される
ブロラミン
l
アルブミノイド
l 繊維状の単純タンパク質の総称。コラーゲン、ケラチン、フィブロインなど、腱、骨、軟骨、靱帯や他の部分に見出される。
ヒストン
l 真核生物のクロマチンを構成するタンパク質の一群。 強い塩基性のタンパク質であり、酸性の DNA との高い親和性を示す。
プロタミン
l 核酸を巻き付ける糸巻きの役割をしているのがプロタミンと呼ばれるタンパク質である。 プロタミンに25~75%も含まれるアルギニンというアミノ酸が新陳代謝を活発にすることが分かっています。
酵素やホルモン、免疫抗体などとして必要な栄養素
炭素、酸素、水素、窒素が主成分
② 種類
単純蛋白質
アミノ酸(蛋白質の最小単位)だけからなる蛋白質
複合蛋白質
単純蛋白質+糖質+脂質+金属などの融合体
誘導蛋白質
蛋白質が、熱・アルカリ・酵素などの作用により変化した蛋白質
コラーゲン→ゼラチン
③ 成分【蛋白質とアミノ酸】
必須アミノ酸
バリン
ロイシン
イソロイシン
リジン
スレオニン
メチオニン
ヒスチジン
フェニルアラニン
トリプトファン
体内では作られないor作られる量が少量なので食品から摂取しなければならないアミノ酸
非必須アミノ酸
体内で合成できるアミノ酸
④ 消化・吸収
胃液の分解酵素 膵液の分解酵素 粘膜中の消化酵素
(ペプシン) (トリプシン・キモトリプシン) (ペプチターゼ)
⑤ 蛋白質の栄養
アミノ酸組成→アミノ酸価
良質アミノ酸+栄養価の高いアミノ酸を組み合わせてアミノ酸バランスを補う
動物性蛋白質と植物性蛋白質
2. 無機質(ミネラル)
① 無機質とは
人体の構成元素中、酸素(O)・炭素(C)・水素(H)・窒素(N)以外の元素
身体の4%程度
その種類
主要無機質(マクロミネラル) Ca,P,Mg,K,na,Si,Cl
微量元素(ミクロミネラル) Fe,Cu,Zn,Mg,I,Se,Cr,Co,F,Mo
② 無機質の種類詳細
【主要無機質(マクロミネラル)】
Ca 体内に最も多く含まれる(骨や歯の構成成分:99%)
P Caの次に多く含まれる(骨や歯の構成成分:80~85%)
Mg 骨に貯蔵
K 細胞内液に含まれ、身体の浸透圧を調整
Na 細胞外液に含まれ、身体の浸透圧を調整
【微量元素(ミクロミネラル)】
Fe 赤血球のヘモグロビン中
Cu 肝臓・腎臓・脳に存在
Zn 酵素中に含まれ、酸素の活性化に関与
Mg 骨形成に役立つ、糖質・脂質・蛋白質の代謝で酵素を活性化
I 甲状腺に存在し、甲状腺ホルモンの構成成分
Se 胃や肝臓に存在し、体内の過酸化を防ぐ
Cr 尿や毛髪に含まれ、糖質・脂質の代謝・維持に関与
Co ビタミンB12の構成成分
3. ビタミン
① ビタミンの種類
② 脂溶性ビタミン 体内の脂肪組織に貯蔵され易い(過剰摂取)
ビタミンA 動物性食品に存在で皮膚や粘膜を正常に保つ
ビタミンD 動物性(プロビタンD2)と植物性(プロビタンD3)がある
CaやPの吸収促進、骨粗鬆症の予防
ビタミンE 酸化防止の効果と生体膜の安定
ビタミンK 血液の凝固に重要な働き
③ 水溶性ビタミン 体内に留まらない(常に摂取する必要あり)
ビタミンB群は動物性食品中に含まれる
ビタミンB1 エネルギー代謝を高める疲労回復型ビタミン
ビタミンB2 細胞再生と成長促進
ナイアシン 糖質をエネルギーに替えるために働く
ビタミンB6 蛋白質の代謝に関係し、皮膚や骨・歯を作る
葉酸 核酸の合成とアミノ酸の代謝
ビタミンB12 ヘモグロビン合成を助け悪性貧血を予防
ビオチン 脂肪酸の合成とエネルギー代謝
パントテン酸 糖質や脂質が代謝される時に作用
ビタミンC コラーゲン合成に必須
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